墜落日記 - 2008年2月7日の墜落
相変わらず節操のない会社である
Microsoft が米 Yahoo! に対して買収工作を仕掛けていることが、ここ最近の IT 業界のピックトピックと言えるだろう。
しかも米 Yahoo! が拒否した場合には、敵対的 TOB (Take Over Bid) も辞さない構えのようだ。
相変わらず節操のない会社である。
もちろん検索市場最王手で急成長を続ける Google を追撃するためだ。
米 Yahoo! の株主としては色々と特典が付いて嬉しいだろうが、経営陣としては頭が痛いに違いない。
で、米 Yahoo! の敵対的買収を防ぐために Google が乗り出していたりなんかするが、市場シェアを考えると Google による米 Yahoo! の買収はあり得ないから、米 Yahoo! への資金提供などの形での援助が主軸となるのだろう。
元々 Microsoft は新しい物を作り出す能力がない。
BASIC だって別にビル・ゲイツが作ったワケじゃない。
Microsoft の製品はそのほとんどが他社から買収したり、他社ごと買収したりして手に入れた物を下地としているし、MS-DOS に至っては CP/M の無断パクリである。
Borland の技術者を敵対的と言ってもいいほどの引き抜き攻勢で引っこ抜いて .Net Framework を構築する技術を手に入れたのも記憶に新しい。
そもそも Microsoft お得意の FUD (Fear Uncertainty Doubt) を核とする経営手法自体、ビッグブルー IBM のパクリである。
で、今回は MSN が失敗しまくりのポータル事業の先駆的存在である米 Yahoo! の買収に乗り出したわけである。
ちなみに IT 各情報筋は Microsoft 初の敵対的買収と報じているが、それはおそらく間違いだろう。
さて、今回の Microsoft の米 Yahoo! の買収が成功したとして、懸念される部分は何だろうか?
最近、設立当初のベンチャー的な気風に戻りつつあると言われている米 Yahoo! と、官僚主義的に形骸化した Microsoft では社風が大きく食い違うため、米 Yahoo! の主要な技術者が離脱してしまうだろうという予測もある。
シリコンバレーの技術者の Microsoft アレルギーはそれはそれは非道い物があるそうだ。
が、自分としてはクライアント OS という特定分野で異常なシェアを持っている Microsoft が、かつて Netscape を潰すために Internet Explorer を Windows と癒着させ、RealNetworks を追い出すために Media Player を同梱したのと同じ事をやってくるだろうという懸念が最も強い。
Google を使う人間は Google を選んでいる。
同様に Firefox を使う人間は Firefox を選んでいるし、RealPlayer などのサードパーティ製のメディアプレーヤを使う人間はそれらを選んでいる。
しかし Microsoft には、その選ぶという行為自体を利用者から奪うことが出来る。
インストールを止めたり、勝手に消し去る機能を OS に付けるような直接的な手段を用いる必要はない。
OS に同種の機能を標準機能として添付して利用者から選択肢が存在するという認識自体を奪ってしまえば、それは結果として選ぶという行為自体を利用者から奪うことと変わりない。
だからあらゆるサービスを OS に抱き合わせて初期設定して、設定を変える場所をちょっと面倒くさいトコロに隠しておくか、ソレがなければ OS が使えないように仕向けてしまえばよいのである。
打ち出す技術が二番煎じ、三番煎じでもかまわない、それが唯一無二の物だと利用者に信じ込ませてしまえばいい。
今の所 Microsoft にはそれが出来るのである。
(特に日本人は馬鹿揃いだからコロッと騙されるだろうしね)
もっとも、現在米 Yahoo! が展開しているサービスは Google と同様にほとんどオープンソース陣営のソフトウェアで構築されているという話なので、それが一斉に Windows Server に切り替わってサービスダウン起こしまくってユーザがバリバリ離れていくというストーリーもあり得ない話じゃないと思うけどね(爆)
あとは、もっとも現実的だと思われるストーリーは、結局買収したところで組織間の軋轢だのなんだのでソリューションの提供が遅れて、Google を追撃どころか気が付いたら取り返しの付かないほどに置いてきぼりを喰っていた、ってトコロかな?
もしくは根本的に買収が失敗するか………だ。
ま、なんにしろ自分は別に Google や Yahoo! に依存しているわけではないので、興味はあるが結論がどうなろうが構わない。
ただ、もし何かの間違いで Microsoft が Google を打ち負かして、また技術の進歩が鈍化する事態に陥るのだけは無しにしてくれればよい。
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