墜落日記 - 2011年11月12日の墜落
Windows タブレットはこれで変わるか?
唐突だが、今のIT界隈、特にインターネットを中心とするライトユーザーの間では非常に偏った判断基準が横行している。
もっと言ってしまえば聖域がある。
同じ技術でもGoogleやAppleがやるとクールで、Microsoftがやると悪の帝国。
同じ失敗でもGoogleやAppleがやると大目に見てもらえて、Microsoftがやるとソレ見たことかと散々に槍玉に挙げられる。
トラブル続きのMobileMeやiCloudが信頼されるのは根拠の全くない神話に基づく物だし、総務省から指導を受けるGoogleに平気で個人情報を預けるのも同様だ。
昔からそうだ。
IBMがビッグブルーとして王座に君臨していた当時、Microsoftは今のGoogleやAppleの立場にあった。
Microsoftがあの手この手で(時としてIBM並みに汚い手を使って)王座に君臨すると悪の帝国に成り下がって、次に出てきたGoogleやAppleがMicrosoftの立場に立った。
IBMが成したコンピュータ世界が無ければ(ついでに言うとDECの功績がなければ)Microsoftは成功できなかったし、Microsoftが成したコンピュータ世界のコンシューマ化とインターネットの一般化が無ければGoogleも成功できなかったし、Appleは今でもガレージでマニア向けPCを作り続けるか倒産しているかのどちらかだろう。
今、IBMやMicrosoftは王座に君臨した当時に支配した臣民を路頭に迷わせないための反対の支配構造―――支配者が被支配者に支配される―――を維持している面が非常に大きい。
Microsoftがドラスティックな変革をなかなか実行できず、変革をしていても過去の資産との互換性を苦心惨憺して維持しようとしているのはそういう側面があるし、IBMのSystem iシリーズは一世を風靡したAS/400の資産を維持するための機能を搭載している。
しかしGoogleやAppleにはソレがない。
恐ろしいことにGoogleやAppleを悪の帝国と言わしめる次のプレイヤーが現れないことで、彼らは常にヒーローでいられる。
彼らが新しいことを始めて過去資産を容赦なく切り捨てようと、トラブル続きで右往左往しようと、個人情報を囲い込んで塀の向こうに隠していたとしても、彼らがヒーローだから誰も文句を言わない。
ドラゴンクエストの勇者は人様の家に勝手に上がり込んで箪笥のへそくりを勝手に持ち出しても怒られないのと一緒である(笑)
これが今の現状だ。
果たしてコレが正常な状態と言えようか?
と、こんな小難しい話しをしたかったわけではない。
華やかなタブレットPC界隈の話題である。
タブレットPCはiPadが出てから爆発的に広まって、Android OS搭載端末群との勢力争いになっている。
タブレットPC自体はとっくの昔にMicrosoftが提唱した物であったはずだが、当時のハードウェア技術ではMicrosoftの先進性に追い付けなかったのと、利用シーンが限定的であったため、鳴かず飛ばずだった。
そのMicrosoftも次期OSでタブレットを再び強く意識するに至ったが、既に出遅れた感が強い。
そういえばかつてMicrosoftがActive Desktopを提唱した際も、ネットワークインフラ、ハードウェア性能共にMicrosoftの先進性に追い付けずに消えてしまった。
今の状態ってぶっちゃけActive Desktopなんだが?
閑話休題。
しかし現状のタブレットPCは本当に仕事で使えるだろうか?
自分は否と言わざるを得ない。
企業で導入するとなると情報セキュリティの観点からは穴だらけで恐ろしすぎる。
iOSやAndroid上でどんなに頑張ってもMicrosoftのエコシステムに接続するには面倒だし、社内では一般的なActive Directoryへの参加もAD経由の統制もままならない。
だからタブレットPCも仕事で使うにはWindowsタブレットがよいと思っている。
しかし御存知の通り、Windowsはタブレットに向かない。
微細な操作が可能なマウスとキーボードでのオペレーションが前提だからだ。
タッチスクリーンでは細かな作業は出来ない。
その前提を覆さずにWindowsタブレットを有効に使うのであれば、スタイラスなどのペン入力は必須だろう。
ペン入力のないWindowsタブレットが非常に使いにくいのは既に東芝libretto W100で経験済みだ。
(libretto W100にペンが付いてバッテリの保ちが良ければ確実に買っていた)
で、マウスをペン入力で代用するとすると、今度はキーボードをどうするか? という問題が残る。
各社ともスクリーンキーボードを用意してあの手この手で利便性を高めようとしているが、片手でタブレットを支えつつキーボード入力というのは無理がある。
いっそペン入力で手書き入力できた方がよい。
そこで注目に値するのが、MetaMojiがmazecのWindows版を販売開始するとの情報だ。
mazecは手書きの文字入力を実現するソフトウェアで、ATOK、一太郎を産み出したJUSTSYSTEMの創業者、浮川夫妻の立ち上げたMetaMojiの製品だ。
汎用性とビジネス現場との親和性も高く、セキュリティ対策もこなれているWindowsをタブレットで使うためには、ペン入力とmazecによる手書き入力がベストソリューションになるかも知れない。
登場が楽しみだ。
………え? 企業向け出荷のみってことはないよね? ね?
ASUS Eee Slate B121とかにmazec入れたら面白いかな? って思ったんだけど?
Vectorとかで売ってくれるよね? ね?
コメントは投稿されていません。